先日ANAに搭乗した時に、ANAの機内雑誌にこんな記事がありました。
南イタリア
アルベルゴ・ディフーゾ滞在記
「うちの村がホテルだよ」
このタイトルを見たとき、無性に惹かれるものを感じ、
記事を隅から隅まで一気に読んでしまいました。
非常に面白い内容だったので、
今回はそんな「アルベルゴ・ディフーゾ」に関するお話をしたいと思います。
「アルベルゴ・ディフーゾ」とは?
そもそも「アルベルゴ・ディフーゾ」とは何でしょうか?
アルベルゴ・ディフーゾは1980年代にイタリアで発祥したおもてなしの形で、「アルベルゴ」は「宿」を意味し、「ディフーゾ」は「分散した」を意味する言葉です。
つまり、「アルベルゴ・ディフーゾ」は「分散した宿」を意味します。
通常のホテルは町の中の1箇所の建物ですべてが完結しますが、アルベルゴ・ディフーゾは町や村、その集落の中にレセプションがあって、泊まる場所や食堂が他の場所に点在していたりします。
アルベルゴ・ディフーゾは町全体がホテルです!!
「アルベルゴ・ディフーゾ」の魅力
アルベルゴ・ディフーゾは観光客がなかなか訪れない廃村の危機にある小さな村に観光客を呼び込み、人口減少を防ぐことを目的で生み出されました。
そのため、大都市や観光地ではないところにあるのが大きな特徴です。
歴史のある町やローカルな雰囲気を味わえるのが魅力の一つです。
また、アルベルゴ・ディフーゾを経営している方々はその土地の文化や歴史をとても大切にしています。
町の景色はもちろんのこと、その土地でとれた食材や昔からの調度品等、土地の風土を直に感じられるのも魅力の一つです。
ただ泊まるだけでなく、人とのつながりを持ちながら、その場所に滞在する。
まさに、
暮らすように旅をする
という言葉がぴったりのスタイルです。
アルベルゴ・ディフーゾの事例
ここで記載しているのは実際の宿泊施設の名称です。
(以下、一部Booking.comより引用)
・セクスタンチオ アルベルゴ・ディフーゾ
アブルッツォ州の丘の奥に潜む中世の村にある宿泊施設です。古代から守られてきた美しい建物内に作られた個性的な部屋です。17世紀の木造天井や歴史のある暖炉を始めとする古代の美しい装飾が魅力的であると同時にモダンな設備も整っているため、快適なステイが可能です。
・アルベルゴ・ディフーゾ モノーポリ
プッリャ州モノーポリにある宿泊施設です。モノーポリの宿泊施設の中でも最高の人気を誇る施設で、上品な部屋に加え、イタリア料理の腕を試したい人にも最適な自炊式アパートメントも用意されています。
・アルベルゴ・ディフーゾ クリスポルティ
ラツィオ集ラブロの中心地にある宿泊施設です。修復された敵視ある部屋とモダンなインテリアが魅力のデザイナーズホテルです、この村は徒歩でしかアクセスできないため、街の喧騒から離れたい方には絶好のロケーションと言えます、部屋でくつろぎながらピエディルコ湖の景色を楽しむ事ができます。
・シクリ アルベルゴ・ディフーゾ
シチリア州南部に位置するシクリにある宿泊施設です。部屋がとても奇抜なデザインで、ビーチへのアクセスも抜群です。毎朝、メインビルディングで朝食が用意されるので、イタリア式の美味しい朝食を味わえます。
実は日本にもある!
イタリア発祥のアルベルゴ・ディフーゾ。
実は、同様の運営スタイルで日本でも行われている場所があります。
それが、岡山県にある矢掛町(やかげちょう)です。
江戸時代の面影を色濃く残す矢掛町は、倉敷市に比較的違い場所に位置しています。
矢掛町は日本で初めて街全体としてアルベルゴ・ディフーゾとして認定された場所として、国内外から注目を浴びています。
歴史を感じられる古い町並みが色濃く残っている矢掛町は、古い商家をカフェやレストランとしても再利用しており、街の人々によって、活性化されているとても素晴らしい街です。
まさに「アルベルゴ・ディフーゾ」ですね!
まとめ
いかがでしたか?
廃れていく街を活性化するための手段とした「アルベルゴ・ディフーゾ」。
日本も今後人口減少が進んでいく中で、多くの地方都市は廃れていく可能性が高いと思います。
その中で、街を復活させる、観光客を呼び込む一つの手段として、こういった「分散型ホテル」を活用する事は、とても面白いと感じました。
その町に住んでいる人ではわからない魅力があるかもしれません。
日本にもアルベルゴ・ディフーゾのような宿泊施設がどんどん増えていくと嬉しいですね!